うさこがお転婆して、
仏壇の香炉の灰をひっくり返していた。
掃除機かけたくなくて、
ずっとひっくり返ったままにしていたが、
かーちゃんの白位牌とお骨を置くので、
昨日火葬の後、仏壇周りを掃除した。
掃除終わって、うちに帰ってきたかーちゃんに、
お線香あげようと思って、
灰が入ってない空の香炉にお線香入れてみたが、
すぐ火が消えてしまう。
香炉に灰が入って、
お線香を立てられないと燃えてくれない。
そのからくりに気がついて、
楽天で灰買おうかと思ったが、
着くまでに何日かかかっちゃうので、
すぐ欲しかったので、今日、
錦糸町の丸井の仏具屋さんに初体験、行ってきた。
友だちを誘った。
友だち、一緒に行ってくれると言う。
友だちも仏具屋さんに用事があるそうで、
仲良く買い物した。
その後、友だちに案内されて、
錦糸町の洋食屋さんでランチを食べる。
ステーキランチしたが、お肉美味しかったよ。
アド街ック天国にも出たことがある洋食屋さんで、
食べ終わって外に出たら、列ができていた。
ヨドバシにも行った。
LINEで返事できないくらい水木金忙しかったので、
友だちも心配してるかもしれないし、
顔を見せた方がいいかな、と思って、誘った。
「いつも通りにしてるよ。」と言った。
「忙しくなるのは月曜から。」
まず年金のことをやらないとな。
次に住宅局に区役所関係。
銀行周りは最後でいいな。
空の香炉に灰を入れて、早速お線香を立てた。
やったー。最後まで燃えてくれる。
燃えてくれて面白くなっちゃって、
もう3回もお線香あげちゃった。
4回目をあげにいく。
あと今朝起きてすぐに、
楽天でパールのイヤリングを買った。
ネックレスとお揃いのイヤリング、
金具がへたっちゃってて、
着けたら金具が壊れて着けられなくなった。
火葬の日、仕方なくネックレスだけ着けていった。
次の冠婚葬祭はいつだかわからないけど、
イヤリングあった方がいいので、
手ごろな値段のを買った。
金具のパーツ仕様ではなく、
樹脂を使ってあるやつにした。
痛くないらしい。
2022年04月16日
2022年04月15日
かーちゃんの火葬
本日、かーちゃんの火葬。
四ツ木斎場というところに行ってきた。
戒名をつけてくれたお坊様と会った。
このお坊様は、今日の火葬の時にお経をあげてくれる。
そんでこのお坊様は、
かーちゃんの戒名に『菫』という字を使ってくれた。
昨日、その戒名を電話で聞いたが、
かわいらしく、皆から愛されたお母さまで、
すみれは、どこの国に行っても愛される花なので、
春に旅立つかーちゃんにピッタリだとおっしゃった。
かーちゃんは草木を育てるのが好きで、
ベランダ菜園までやってた話をお坊様にしなかったのに、
草木の漢字を入れてくれて、
ものすごく感慨深くなって、本当に感謝していた。
何度も戒名を見て、ありがたく思った。
そして、あることを思い出した。
かーちゃんが少女のころ、戦争があって、
戦後の混乱もあって、生きることに必死で、
勉強することもままならない時代だった。
そんな中、かーちゃんは自分の夢を諦めた。
かーちゃんは『タカラヅカ』に入りたかったのだ。
お歌が大好きな少女は、タカラヅカには行けなかった。
戦争で、少女の夢は砕かれ、
大人になって別の道を歩んだ。
かーちゃんが「タカラヅカに入りたかった。」と言っていたのを思い出した。
その思い出を思い出して、
タカラヅカに関係ある漢字『菫』を戒名に入れていただいて、
本当に不思議に思った。
何てすごいお坊様なんだろう。
少女のころのかーちゃんは、
タカラヅカには行けなかったけど、死んで戒名で、
タカラヅカに縁のある漢字をいただいた。
夢がかなったね、かーちゃん、と思った。
好きなだけ『すみれの花咲くころ』を唄うといい。
天国でも、
カラオケマイクを握って離さないかーちゃんでいるといい。
かーちゃんの顔をなでて、棺の中に、
入れ歯、競馬新聞、赤ペン、うさこの写真、私が書いた手紙、老健でお誕生日や母の日で記念撮影されていた写真、たばこを入れた。
老眼鏡を入れてもいいか聞いたら、
プラスチックは良いけど、
ガラス製品は駄目です、と教わった。
お骨と一緒に入れてあげてください、と言われたので、
老眼鏡と虫眼鏡は納骨の時に入れてやろう。
それと、ライターを入れ忘れたので、
うちに帰ってきてからかーちゃんのお骨に向かって、
「ライターは誰かに借りてください。」と言った。
天国だから、きっと誰か持ってるだろう。
かーちゃん部屋にある仏壇を拭いた。
うさこがひっくり返した線香立ての灰を掃除機で吸った。
かーちゃんの白い位牌を仏壇に置いた。
写経机にお骨を置いた。
死亡届の正本が手元に来たので、来週から忙しい。
銀行に、年金係に、住宅局に、あとはどこを周るんだ?
世帯主になるのに、
いろんなところに行かないといけない。
四ツ木斎場というところに行ってきた。
戒名をつけてくれたお坊様と会った。
このお坊様は、今日の火葬の時にお経をあげてくれる。
そんでこのお坊様は、
かーちゃんの戒名に『菫』という字を使ってくれた。
昨日、その戒名を電話で聞いたが、
かわいらしく、皆から愛されたお母さまで、
すみれは、どこの国に行っても愛される花なので、
春に旅立つかーちゃんにピッタリだとおっしゃった。
かーちゃんは草木を育てるのが好きで、
ベランダ菜園までやってた話をお坊様にしなかったのに、
草木の漢字を入れてくれて、
ものすごく感慨深くなって、本当に感謝していた。
何度も戒名を見て、ありがたく思った。
そして、あることを思い出した。
かーちゃんが少女のころ、戦争があって、
戦後の混乱もあって、生きることに必死で、
勉強することもままならない時代だった。
そんな中、かーちゃんは自分の夢を諦めた。
かーちゃんは『タカラヅカ』に入りたかったのだ。
お歌が大好きな少女は、タカラヅカには行けなかった。
戦争で、少女の夢は砕かれ、
大人になって別の道を歩んだ。
かーちゃんが「タカラヅカに入りたかった。」と言っていたのを思い出した。
その思い出を思い出して、
タカラヅカに関係ある漢字『菫』を戒名に入れていただいて、
本当に不思議に思った。
何てすごいお坊様なんだろう。
少女のころのかーちゃんは、
タカラヅカには行けなかったけど、死んで戒名で、
タカラヅカに縁のある漢字をいただいた。
夢がかなったね、かーちゃん、と思った。
好きなだけ『すみれの花咲くころ』を唄うといい。
天国でも、
カラオケマイクを握って離さないかーちゃんでいるといい。
かーちゃんの顔をなでて、棺の中に、
入れ歯、競馬新聞、赤ペン、うさこの写真、私が書いた手紙、老健でお誕生日や母の日で記念撮影されていた写真、たばこを入れた。
老眼鏡を入れてもいいか聞いたら、
プラスチックは良いけど、
ガラス製品は駄目です、と教わった。
お骨と一緒に入れてあげてください、と言われたので、
老眼鏡と虫眼鏡は納骨の時に入れてやろう。
それと、ライターを入れ忘れたので、
うちに帰ってきてからかーちゃんのお骨に向かって、
「ライターは誰かに借りてください。」と言った。
天国だから、きっと誰か持ってるだろう。
かーちゃん部屋にある仏壇を拭いた。
うさこがひっくり返した線香立ての灰を掃除機で吸った。
かーちゃんの白い位牌を仏壇に置いた。
写経机にお骨を置いた。
死亡届の正本が手元に来たので、来週から忙しい。
銀行に、年金係に、住宅局に、あとはどこを周るんだ?
世帯主になるのに、
いろんなところに行かないといけない。
2022年04月14日
お坊様から電話かかってきた再び
小松クリニック68
かーちゃんの死亡届が戻ってくるまでに、
行かないといけないところをすませよう、と思って、
時間の隙間がある午前中のうちに小松へ行った。
すぐ順番が回ってきた。
かーちゃんが天国に行ったのをお話ししたら、
今は気が張ってるけど、
やること終わってガクっとなるから、
そうなる前にいつでも来なさい、と言われた。
小松優しい。
死亡届が届いたら、
名義変更の手続きを各所やらないといけないので、
世帯主になるのに忙しくなる、と言った。
ゴールデンウィーク前にやらないといけない。
時間がありそうで多分ない。
その話しをしたら、大変だぞ、と言われた。
戒名がきたら、
墓場の石に名前を掘ってもらわないといけないので、
それも同時進行だな。
名前で掘るのか? 戒名で掘るのか?
私全然わかってない。
多分墓場に打ち合わせに来てくれって言われるだろう。
うさのすけの時、そうだった。
これも四十九んちまでに掘らないといけない。
小松終わって1回自宅に帰ったが、
その足でサポセンへ行った。
証書の更新。
地区担当のK西さんに声をかけられたので、
かーちゃんが死んだ話をする。
それと保健婦さんたちに、かーちゃんが死んで、
私の介護が終わりそうなのを話してください、と言った。
デイケアに携わっていた保健婦さんたち皆、
私が長年かーちゃんのことを、
自宅介護していたのを知っている。
K西さんに、何かあったら何でもいいから相談してください、と言われた。
優しいねー。
今日は、喪服に数珠、紫のふくさを用意した。
黒いミニタオルを出した。
ネックレスとイヤリングを出した。
いとこのお嬢さんが結婚する時に着ようと思って、
冠婚葬祭用のスーツを買ったが、
熊本地震(もう6年前)で結婚式に出れなくて、
着る機会がなかったのが、
かーちゃんの火葬でやっと出番が来た。
かーちゃんの入れ歯を、今、ポリデント中。
天国で美味しいものが食べられるように、
棺に入れてやろうと思う。
入れ歯うちにあってもね、もう捨てるだけだから、
どうせなら持たせようと思った。
そんで、どうせ持たせるならきれいにしてあげよう、と思ってポリデントした。
昨日うさこちゃんの抱っこ練習をお休みした。
朝5時から夜まで、ずっと何かしら、
かーちゃんのことをやっていた。
すっごく眠くて、歯磨きするのもやりたくなくて、
だけど歯磨きして、
うさこちゃんのトイレ掃除と牧草入れだけやって、
早々寝た。
今日は抱っこ練習、やろうと思う。
行かないといけないところをすませよう、と思って、
時間の隙間がある午前中のうちに小松へ行った。
すぐ順番が回ってきた。
かーちゃんが天国に行ったのをお話ししたら、
今は気が張ってるけど、
やること終わってガクっとなるから、
そうなる前にいつでも来なさい、と言われた。
小松優しい。
死亡届が届いたら、
名義変更の手続きを各所やらないといけないので、
世帯主になるのに忙しくなる、と言った。
ゴールデンウィーク前にやらないといけない。
時間がありそうで多分ない。
その話しをしたら、大変だぞ、と言われた。
戒名がきたら、
墓場の石に名前を掘ってもらわないといけないので、
それも同時進行だな。
名前で掘るのか? 戒名で掘るのか?
私全然わかってない。
多分墓場に打ち合わせに来てくれって言われるだろう。
うさのすけの時、そうだった。
これも四十九んちまでに掘らないといけない。
小松終わって1回自宅に帰ったが、
その足でサポセンへ行った。
証書の更新。
地区担当のK西さんに声をかけられたので、
かーちゃんが死んだ話をする。
それと保健婦さんたちに、かーちゃんが死んで、
私の介護が終わりそうなのを話してください、と言った。
デイケアに携わっていた保健婦さんたち皆、
私が長年かーちゃんのことを、
自宅介護していたのを知っている。
K西さんに、何かあったら何でもいいから相談してください、と言われた。
優しいねー。
今日は、喪服に数珠、紫のふくさを用意した。
黒いミニタオルを出した。
ネックレスとイヤリングを出した。
いとこのお嬢さんが結婚する時に着ようと思って、
冠婚葬祭用のスーツを買ったが、
熊本地震(もう6年前)で結婚式に出れなくて、
着る機会がなかったのが、
かーちゃんの火葬でやっと出番が来た。
かーちゃんの入れ歯を、今、ポリデント中。
天国で美味しいものが食べられるように、
棺に入れてやろうと思う。
入れ歯うちにあってもね、もう捨てるだけだから、
どうせなら持たせようと思った。
そんで、どうせ持たせるならきれいにしてあげよう、と思ってポリデントした。
昨日うさこちゃんの抱っこ練習をお休みした。
朝5時から夜まで、ずっと何かしら、
かーちゃんのことをやっていた。
すっごく眠くて、歯磨きするのもやりたくなくて、
だけど歯磨きして、
うさこちゃんのトイレ掃除と牧草入れだけやって、
早々寝た。
今日は抱っこ練習、やろうと思う。
2022年04月13日
お坊様から電話かかってきた
火葬の時にお経唱えてくれるお坊様から電話かかってきた。
戒名も依頼したので、戒名をつけるのに、
かーちゃんのことをいろいろ聞かれた。
かーちゃんの趣味。
50年近く競馬をやっていた。
カラオケマイクを握って離さなかった。
ペットのうさぎと暮らしていた。
戒名に兎か馬の漢字を入れてくれないか?
あと名前の1字を入れられないか? と聞いた。
そしたら、
戒名には直接動物の漢字は使えない、と教わった。
兎なら月、馬なら駿、
そんなニュアンスのある漢字をいれるのは可能です、と言われた。
どんな戒名になるかな?
楽しみである。
老健に2回も荷物取りに行った。
かーちゃんの使い残りの口腔ケアスポンジ(個別包装)を老健に寄付した。
うちにあっても捨てるだけだ。
それなら老健で使ってもらえないか? と思った。
一番最初の城東入院から、リハビリから、
何度もの入退院や、老健入所や退所、
デイケア、再び今回の老健入所で、
本当に長い間、本当にお世話になった。
かーちゃんが亡くなって、看取りで老健退所になった。
ケアマネI井さんがその流れを全部知っていて、
活きがいい頃のかーちゃんのことを知っていて、
私と話しながら目頭を押さえた。
私も目頭が熱くなって鼻声になった。
となりのおばちゃんから香典をもらった。
お坊さん用のお布施の封筒と、薄墨のペンを買った。
お坊さん用のお布施を用意した。
かーちゃんの棺に入れる、持たせたい物を準備した。
福岡のA彦兄さん(いとこ)から電話かかってきた。
福岡のK江おばさん(かーちゃんの弟の奥さま)に電話した。
今日はこんなところ。
大阪の姉さん(いとこの奥さま)と直接電話したい。
LINEで文字打つの、めんどっちぃー。
戒名も依頼したので、戒名をつけるのに、
かーちゃんのことをいろいろ聞かれた。
かーちゃんの趣味。
50年近く競馬をやっていた。
カラオケマイクを握って離さなかった。
ペットのうさぎと暮らしていた。
戒名に兎か馬の漢字を入れてくれないか?
あと名前の1字を入れられないか? と聞いた。
そしたら、
戒名には直接動物の漢字は使えない、と教わった。
兎なら月、馬なら駿、
そんなニュアンスのある漢字をいれるのは可能です、と言われた。
どんな戒名になるかな?
楽しみである。
老健に2回も荷物取りに行った。
かーちゃんの使い残りの口腔ケアスポンジ(個別包装)を老健に寄付した。
うちにあっても捨てるだけだ。
それなら老健で使ってもらえないか? と思った。
一番最初の城東入院から、リハビリから、
何度もの入退院や、老健入所や退所、
デイケア、再び今回の老健入所で、
本当に長い間、本当にお世話になった。
かーちゃんが亡くなって、看取りで老健退所になった。
ケアマネI井さんがその流れを全部知っていて、
活きがいい頃のかーちゃんのことを知っていて、
私と話しながら目頭を押さえた。
私も目頭が熱くなって鼻声になった。
となりのおばちゃんから香典をもらった。
お坊さん用のお布施の封筒と、薄墨のペンを買った。
お坊さん用のお布施を用意した。
かーちゃんの棺に入れる、持たせたい物を準備した。
福岡のA彦兄さん(いとこ)から電話かかってきた。
福岡のK江おばさん(かーちゃんの弟の奥さま)に電話した。
今日はこんなところ。
大阪の姉さん(いとこの奥さま)と直接電話したい。
LINEで文字打つの、めんどっちぃー。
かーちゃん天国へ行く
2022年4月13日、午前5時59分。
かーちゃん、天国へ行く。
享年90歳3か月。
朝5時に電話をもらい、老健に駆け付けた。
間に合わなかったけど、触ったらあったかかった。
もう頑張らなくていいよ、と昨日声をかけたが、
本当に頑張らなかった。
きれいなお顔をしていた。
苦しまないで逝けただろう。
あたしの心の中の神様は、
あたしのお願いを聞いてくれたみたいだ。
どうか苦しまないで逝かせてください、と、
毎日お願いしていた。
夜勤の若いお兄ちゃん先生が、
死亡診断書を書いてくれたが、
死亡診断書の病名を見たら、
レビー小体型認知症、となっていた。
小さなお葬式に電話をかけて、
遺体を取りに来てもらった。
自宅安置はできないので、
小さなお葬式から派遣された葬式屋さんで、
安置してもらうことにした。
かーちゃんが寝てたところに、
うさこちゃんのサークルを置いているからね。
もうかーちゃんが寝る所がないんだよ。
老健のスタッフさん皆、かーちゃんの顔を見て、
普段の息をしているみたい、と言ってくれた。
そのくらいきれいなお顔だった。
かーちゃんは、
老健が用意してくれた浴衣に着替えさせてもらっていた。
お顔にお化粧もしてもらっていた。
スタッフ皆さんで、
葬儀屋さんの車にストレッチャーで運ばれていくかーちゃんを、
玄関で送りをしてくれた。
大丈夫ですか? と聞かれたが、
もう何日も前から面会で、毎日お別れをしているので、
心の準備はとっくにしていたので、
やることをやるだけです、とお答えした。
細かい連絡や手続きなど、
これからやらないといけないだろう。
死亡診断書は葬儀屋さんが預かっていったので、
それが終わるまでは、とりあえず、
やらなきゃいけないことに追われる必要がない。
だけど老健に荷物を引き取りに行かなきゃ。
早く引き上げないと、次に老健に入る人がいるだろう。
かーちゃん、面白かったね。
楽しかったね。
うさぎとうさのすけは迎えに来てくれたかい?
あたしと暮らして楽しかったかい?
かーちゃんは家に帰りたいと思ってただろうが、
おうちに帰れるのはお骨になってからだ。
それまでもうちょっとの辛抱だ。
もうかーちゃんの火葬の日にちも決めた。
地獄の沙汰も金次第、だと思った。
桜花賞の日の競馬新聞があるので、
それを棺に入れてあげよう。
それと赤ペン。
老眼鏡と虫眼鏡。
天国で競馬予想ができるように。
かーちゃんは何年か前から禁煙したけど、たばこ1箱。
もう好きなだけ吸っていいよ。
かーちゃん、天国へ行く。
享年90歳3か月。
朝5時に電話をもらい、老健に駆け付けた。
間に合わなかったけど、触ったらあったかかった。
もう頑張らなくていいよ、と昨日声をかけたが、
本当に頑張らなかった。
きれいなお顔をしていた。
苦しまないで逝けただろう。
あたしの心の中の神様は、
あたしのお願いを聞いてくれたみたいだ。
どうか苦しまないで逝かせてください、と、
毎日お願いしていた。
夜勤の若いお兄ちゃん先生が、
死亡診断書を書いてくれたが、
死亡診断書の病名を見たら、
レビー小体型認知症、となっていた。
小さなお葬式に電話をかけて、
遺体を取りに来てもらった。
自宅安置はできないので、
小さなお葬式から派遣された葬式屋さんで、
安置してもらうことにした。
かーちゃんが寝てたところに、
うさこちゃんのサークルを置いているからね。
もうかーちゃんが寝る所がないんだよ。
老健のスタッフさん皆、かーちゃんの顔を見て、
普段の息をしているみたい、と言ってくれた。
そのくらいきれいなお顔だった。
かーちゃんは、
老健が用意してくれた浴衣に着替えさせてもらっていた。
お顔にお化粧もしてもらっていた。
スタッフ皆さんで、
葬儀屋さんの車にストレッチャーで運ばれていくかーちゃんを、
玄関で送りをしてくれた。
大丈夫ですか? と聞かれたが、
もう何日も前から面会で、毎日お別れをしているので、
心の準備はとっくにしていたので、
やることをやるだけです、とお答えした。
細かい連絡や手続きなど、
これからやらないといけないだろう。
死亡診断書は葬儀屋さんが預かっていったので、
それが終わるまでは、とりあえず、
やらなきゃいけないことに追われる必要がない。
だけど老健に荷物を引き取りに行かなきゃ。
早く引き上げないと、次に老健に入る人がいるだろう。
かーちゃん、面白かったね。
楽しかったね。
うさぎとうさのすけは迎えに来てくれたかい?
あたしと暮らして楽しかったかい?
かーちゃんは家に帰りたいと思ってただろうが、
おうちに帰れるのはお骨になってからだ。
それまでもうちょっとの辛抱だ。
もうかーちゃんの火葬の日にちも決めた。
地獄の沙汰も金次第、だと思った。
桜花賞の日の競馬新聞があるので、
それを棺に入れてあげよう。
それと赤ペン。
老眼鏡と虫眼鏡。
天国で競馬予想ができるように。
かーちゃんは何年か前から禁煙したけど、たばこ1箱。
もう好きなだけ吸っていいよ。
2022年04月12日
老健145 電話かかってきた
今電話かかってきた。
酸素飽和濃度が83まで低くなってきているので、
はっきりとは言えないが、
このまま下がるかもしれない、とのこと。
次に電話する時は危ない、とのこと。
今来ますか? と聞かれた。
行った方がいいですか? と聞いたら、
どちらでもいい、と言われた。
次の電話の時にします、と言った。
心の準備はできています、と言った。
毎日面会に行って、
もう決して良くなることはないだろう、かーちゃんのことを思っていた。
毎日お別れを思った。
その時が来るのを考えた。
かかるお金のことを、夕方帰ってきてから算段した。
お香典も来るだろうし、何とかなる。
いつでも出れるように、歯磨きしておこう。
ガーリックチキンを食べたんだよね。
かーちゃんが苦しまないように逝かせてくださいと、何度も思った。
心の神様にお願いした。
酸素飽和濃度が83まで低くなってきているので、
はっきりとは言えないが、
このまま下がるかもしれない、とのこと。
次に電話する時は危ない、とのこと。
今来ますか? と聞かれた。
行った方がいいですか? と聞いたら、
どちらでもいい、と言われた。
次の電話の時にします、と言った。
心の準備はできています、と言った。
毎日面会に行って、
もう決して良くなることはないだろう、かーちゃんのことを思っていた。
毎日お別れを思った。
その時が来るのを考えた。
かかるお金のことを、夕方帰ってきてから算段した。
お香典も来るだろうし、何とかなる。
いつでも出れるように、歯磨きしておこう。
ガーリックチキンを食べたんだよね。
かーちゃんが苦しまないように逝かせてくださいと、何度も思った。
心の神様にお願いした。
老健144 面会6日目
昨日午前0時前、老健から電話がかかってきた。
「酸素飽和濃度が下がってきてて、この後ご連絡するやもしれません。」
用件はわかった。
電話口の担当の方、ちょっと慌ててたけど、冷静だった。
明日午前中仕事あるし、
だけど寝れなくなっちゃったし、
1時半過ぎにまた寝る。
電話はかかってこなかった。
面会6日目。
「何か食べましたか?」と、出迎えたくれた介護士さんに聞いた。
「お茶を10口くらい飲まれたんですが、最後の方は飲みこめなくて、口の中を出しました。」
手がかかるだろう。
スタッフさんたちには、本当に感謝しかない。
部屋に入ってかーちゃんの様子を見たら、
目が開いていた。
「あたしだよ。来たよ。わかる?」
私を見るんだが反応は薄い。
「もう頑張らなくていいよ。うさぎとうさのすけが来てるよ。あたし1人になっても何とかなるよ。もうあたしの心配しなくていいよ。」等々、話しかけてきた。
仕事は今日の午後からお休みさせてもらったので、
その時に向けて、万全の体勢である。
今日、仕事終わってうちに帰ってきて、
玄関開ける時に、いつもなら「うさこちゃん、ただいまー。」と言うのだが、
何だか知れないけど今日に限って「うーちゃん、ただいまー。」と言った。
「うーちゃん」は、
うさぎとうさのすけを呼んでいた時の呼び方だ。
あんたたち、来てるのか、と思った。
だからかーちゃんに、
うさぎとうさのすけが来てる、と言った。
かーちゃんのベッド脇で見守っている時に、
心の中の神様に、
「かーちゃんが苦しまないで逝けるようにしてください。」と思った。
何度も思った。
かーちゃん、もう頑張らないでいいんだよ。
心配することはなにもないよ。
1人で何とかなるよ。
そう言ってきた。
「酸素飽和濃度が下がってきてて、この後ご連絡するやもしれません。」
用件はわかった。
電話口の担当の方、ちょっと慌ててたけど、冷静だった。
明日午前中仕事あるし、
だけど寝れなくなっちゃったし、
1時半過ぎにまた寝る。
電話はかかってこなかった。
面会6日目。
「何か食べましたか?」と、出迎えたくれた介護士さんに聞いた。
「お茶を10口くらい飲まれたんですが、最後の方は飲みこめなくて、口の中を出しました。」
手がかかるだろう。
スタッフさんたちには、本当に感謝しかない。
部屋に入ってかーちゃんの様子を見たら、
目が開いていた。
「あたしだよ。来たよ。わかる?」
私を見るんだが反応は薄い。
「もう頑張らなくていいよ。うさぎとうさのすけが来てるよ。あたし1人になっても何とかなるよ。もうあたしの心配しなくていいよ。」等々、話しかけてきた。
仕事は今日の午後からお休みさせてもらったので、
その時に向けて、万全の体勢である。
今日、仕事終わってうちに帰ってきて、
玄関開ける時に、いつもなら「うさこちゃん、ただいまー。」と言うのだが、
何だか知れないけど今日に限って「うーちゃん、ただいまー。」と言った。
「うーちゃん」は、
うさぎとうさのすけを呼んでいた時の呼び方だ。
あんたたち、来てるのか、と思った。
だからかーちゃんに、
うさぎとうさのすけが来てる、と言った。
かーちゃんのベッド脇で見守っている時に、
心の中の神様に、
「かーちゃんが苦しまないで逝けるようにしてください。」と思った。
何度も思った。
かーちゃん、もう頑張らないでいいんだよ。
心配することはなにもないよ。
1人で何とかなるよ。
そう言ってきた。
2022年04月11日
老健143 面会5日目
今日も面会へ。
今日は酸素飽和濃度が97あって、
見た感じ、昨日より呼吸が穏やか。
血圧も安定しているそうで、
お茶をコップ1杯飲んだそうだが、
むせ込みがひどいそうで、
多分介護士さんが大変だったんじゃないかな。
頭にアイスノンをあてられている。
脱水症状になっているそうだ。
かーちゃんは昨日より、早くもお花畑にいるようで、
始終宙を見ていた。
かーちゃんに「もう頑張らなくていいよ。うさぎとうさのすけに、来ていいよと言ったよ。あんたたち3人でお花畑に行きなさい。」と言ったんだけど、
「あ、明日の午前中は駄目。仕事ある。午後ならいいよ。」と言い直した。
今日の午後の仕事を休ませてもらった。
上司から「月曜と火曜の午前中だけやってもらえれば、後は何とかする。」と言ってもらえた。
本当にすいません。
かーちゃんの口が時たま動いた。
声が出なくなっているから、
何を言ってるかわからないんだけど、
あたしに恨み言でも言ってるかな。
「こんなとこに入れてごめんね。だけど、ここしかなかったんだ。」謝った。
今日かーちゃんのいるフロアに上がるので、
エレベーターを使ったら、
2階から車椅子のお婆ちゃんが一緒になった。
車椅子を押しているスタッフのお兄ちゃんに、
「おうちに帰りたい。おうちに帰りたい。」そのお婆ちゃんは、何度も言っていた。
かーちゃんもそう思っただろう。
「ごめん。かーちゃん。」今日は何度か、かーちゃんに謝った。
かーちゃんのいるフロアの介護士お姉さんに、
「うさぎはどっちだったんですか? 女の子? 男の子?」と聞かれた。
かーちゃんにうさぎの写真を見せると、
目で追って、うさぎの写真を見ていたそうだ。
「うさぎの写真ね。(かーちゃんが)物凄く反応するんですよ(笑)。」と言われた。
「あー、うさぎ、女の子だったんです。うさこちゃんになりましたよ(笑)。」
「女の子かー(笑)。」
スタッフさん何人かで、ドッと笑いが出た。
スタッフさんたち、
かーちゃんに書いたあたしの手紙を、
かーちゃんに読んでくれてたんだな。
死にそうなかーちゃんと私を思って、
遠慮深くしてくれるのかと思いきや、明るい!
スタッフさんが、
何事もないように明るく私に接してくれる。
死にそうなかーちゃんにも、
今日も明るく接してくれているんだろう。
本当にここに入れて良かったと思った。
ケアマネI井さんに、帰るので声をかけた。
脱水症状がどんな症状なのかを聞く。
I井さんに別れ際、「本人(かーちゃん)には、もう頑張らなくていい、って言ってきたんですよ。明日の午前中は仕事あるけど、それ以外は休みを取りました。神様にね、苦しまないで逝かせてくださいって、お願いしてるんですよ。」と話した。
昨日帰り道、本当に神様にお願いした。
今日もお願いするだろう。
私は正月に初詣に行く程度の信仰者なので、
普段信仰が深いわけでも何でもないが、
あー、
深川さんの神様にでもお願いすることになるのかな。
どこの神様になるかわからないが、
心の中に神様がいる。
その神様にお願いした。
今日は酸素飽和濃度が97あって、
見た感じ、昨日より呼吸が穏やか。
血圧も安定しているそうで、
お茶をコップ1杯飲んだそうだが、
むせ込みがひどいそうで、
多分介護士さんが大変だったんじゃないかな。
頭にアイスノンをあてられている。
脱水症状になっているそうだ。
かーちゃんは昨日より、早くもお花畑にいるようで、
始終宙を見ていた。
かーちゃんに「もう頑張らなくていいよ。うさぎとうさのすけに、来ていいよと言ったよ。あんたたち3人でお花畑に行きなさい。」と言ったんだけど、
「あ、明日の午前中は駄目。仕事ある。午後ならいいよ。」と言い直した。
今日の午後の仕事を休ませてもらった。
上司から「月曜と火曜の午前中だけやってもらえれば、後は何とかする。」と言ってもらえた。
本当にすいません。
かーちゃんの口が時たま動いた。
声が出なくなっているから、
何を言ってるかわからないんだけど、
あたしに恨み言でも言ってるかな。
「こんなとこに入れてごめんね。だけど、ここしかなかったんだ。」謝った。
今日かーちゃんのいるフロアに上がるので、
エレベーターを使ったら、
2階から車椅子のお婆ちゃんが一緒になった。
車椅子を押しているスタッフのお兄ちゃんに、
「おうちに帰りたい。おうちに帰りたい。」そのお婆ちゃんは、何度も言っていた。
かーちゃんもそう思っただろう。
「ごめん。かーちゃん。」今日は何度か、かーちゃんに謝った。
かーちゃんのいるフロアの介護士お姉さんに、
「うさぎはどっちだったんですか? 女の子? 男の子?」と聞かれた。
かーちゃんにうさぎの写真を見せると、
目で追って、うさぎの写真を見ていたそうだ。
「うさぎの写真ね。(かーちゃんが)物凄く反応するんですよ(笑)。」と言われた。
「あー、うさぎ、女の子だったんです。うさこちゃんになりましたよ(笑)。」
「女の子かー(笑)。」
スタッフさん何人かで、ドッと笑いが出た。
スタッフさんたち、
かーちゃんに書いたあたしの手紙を、
かーちゃんに読んでくれてたんだな。
死にそうなかーちゃんと私を思って、
遠慮深くしてくれるのかと思いきや、明るい!
スタッフさんが、
何事もないように明るく私に接してくれる。
死にそうなかーちゃんにも、
今日も明るく接してくれているんだろう。
本当にここに入れて良かったと思った。
ケアマネI井さんに、帰るので声をかけた。
脱水症状がどんな症状なのかを聞く。
I井さんに別れ際、「本人(かーちゃん)には、もう頑張らなくていい、って言ってきたんですよ。明日の午前中は仕事あるけど、それ以外は休みを取りました。神様にね、苦しまないで逝かせてくださいって、お願いしてるんですよ。」と話した。
昨日帰り道、本当に神様にお願いした。
今日もお願いするだろう。
私は正月に初詣に行く程度の信仰者なので、
普段信仰が深いわけでも何でもないが、
あー、
深川さんの神様にでもお願いすることになるのかな。
どこの神様になるかわからないが、
心の中に神様がいる。
その神様にお願いした。
2022年04月10日
老健142 面会4日目
今日も面会させてくれることになって、行ってきた。
昨日より息が荒い。
だが苦しそうではない。
もうかーちゃんに「90年もよく頑張ったから、いつ逝ってもいいよ。」と声掛けしてきた。
「楽しかったね。面白かったね。あたしといて楽しかったかい?」
聞いても返事はない。
薄目は開けているが、視線は宙にある。
「うさぎとうさのすけが迎えに来るから、もういつ逝ってもいいよ。あんたたちでお花畑に行きなさい。」
今日は血圧も安定していて、
ヨーグルトをほんのちょっと食べたそうだ。
熱が37度前後で上がったり下がったりしているそうだ。
だけど食べられなくなって、衰弱して逝くんだろうな。
もういつ逝ってもいい、と言ったのは、
公証役場で書いてもらった、
遺言書のありかを確認したからだ。
これがあれば、口座凍結にはならない。
これは一番重要だ。
葬式代、お坊さん代、墓場の文字掘りに四十九んち。
お金が出ていくことがいっぱいある。
明日も面会に来ていいそうだ。
かーちゃんを見ながら残される我が身を思ったが、
まー何とかなる。
何とかする。
毎日面会に行ってるので、
突然の訃報になるわけじゃないので、
涙のお別れにはならないだろう。
お別れの心の準備を老健がさせてくれている。
昨日より息が荒い。
だが苦しそうではない。
もうかーちゃんに「90年もよく頑張ったから、いつ逝ってもいいよ。」と声掛けしてきた。
「楽しかったね。面白かったね。あたしといて楽しかったかい?」
聞いても返事はない。
薄目は開けているが、視線は宙にある。
「うさぎとうさのすけが迎えに来るから、もういつ逝ってもいいよ。あんたたちでお花畑に行きなさい。」
今日は血圧も安定していて、
ヨーグルトをほんのちょっと食べたそうだ。
熱が37度前後で上がったり下がったりしているそうだ。
だけど食べられなくなって、衰弱して逝くんだろうな。
もういつ逝ってもいい、と言ったのは、
公証役場で書いてもらった、
遺言書のありかを確認したからだ。
これがあれば、口座凍結にはならない。
これは一番重要だ。
葬式代、お坊さん代、墓場の文字掘りに四十九んち。
お金が出ていくことがいっぱいある。
明日も面会に来ていいそうだ。
かーちゃんを見ながら残される我が身を思ったが、
まー何とかなる。
何とかする。
毎日面会に行ってるので、
突然の訃報になるわけじゃないので、
涙のお別れにはならないだろう。
お別れの心の準備を老健がさせてくれている。