2022年04月15日

かーちゃんの火葬

本日、かーちゃんの火葬。
四ツ木斎場というところに行ってきた。

戒名をつけてくれたお坊様と会った。
このお坊様は、今日の火葬の時にお経をあげてくれる。
そんでこのお坊様は、
かーちゃんの戒名に『菫』という字を使ってくれた。
昨日、その戒名を電話で聞いたが、
かわいらしく、皆から愛されたお母さまで、
すみれは、どこの国に行っても愛される花なので、
春に旅立つかーちゃんにピッタリだとおっしゃった。

かーちゃんは草木を育てるのが好きで、
ベランダ菜園までやってた話をお坊様にしなかったのに、
草木の漢字を入れてくれて、
ものすごく感慨深くなって、本当に感謝していた。
何度も戒名を見て、ありがたく思った。
そして、あることを思い出した。

かーちゃんが少女のころ、戦争があって、
戦後の混乱もあって、生きることに必死で、
勉強することもままならない時代だった。
そんな中、かーちゃんは自分の夢を諦めた。
かーちゃんは『タカラヅカ』に入りたかったのだ。
お歌が大好きな少女は、タカラヅカには行けなかった。
戦争で、少女の夢は砕かれ、
大人になって別の道を歩んだ。
かーちゃんが「タカラヅカに入りたかった。」と言っていたのを思い出した。

その思い出を思い出して、
タカラヅカに関係ある漢字『菫』を戒名に入れていただいて、
本当に不思議に思った。
何てすごいお坊様なんだろう。

少女のころのかーちゃんは、
タカラヅカには行けなかったけど、死んで戒名で、
タカラヅカに縁のある漢字をいただいた。
夢がかなったね、かーちゃん、と思った。
好きなだけ『すみれの花咲くころ』を唄うといい。
天国でも、
カラオケマイクを握って離さないかーちゃんでいるといい。

かーちゃんの顔をなでて、棺の中に、
入れ歯、競馬新聞、赤ペン、うさこの写真、私が書いた手紙、老健でお誕生日や母の日で記念撮影されていた写真、たばこを入れた。
老眼鏡を入れてもいいか聞いたら、
プラスチックは良いけど、
ガラス製品は駄目です、と教わった。
お骨と一緒に入れてあげてください、と言われたので、
老眼鏡と虫眼鏡は納骨の時に入れてやろう。
それと、ライターを入れ忘れたので、
うちに帰ってきてからかーちゃんのお骨に向かって、
「ライターは誰かに借りてください。」と言った。
天国だから、きっと誰か持ってるだろう。

かーちゃん部屋にある仏壇を拭いた。
うさこがひっくり返した線香立ての灰を掃除機で吸った。
かーちゃんの白い位牌を仏壇に置いた。
写経机にお骨を置いた。

死亡届の正本が手元に来たので、来週から忙しい。
銀行に、年金係に、住宅局に、あとはどこを周るんだ?
世帯主になるのに、
いろんなところに行かないといけない。



にほんブログ村 介護ブログ 一人で介護へ
posted by 加祥(かしょう) at 18:39| Comment(0) | TrackBack(0) | かーちゃんのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする