かーちゃんはワクワクしていた。
「午前中郵便局に行って、昼食べて、それから2人で眼鏡取りに行こうよ。それでいい?」
それでいいと言うので、本日のスケジュール決定。
土曜に転んでから、足が痛いとか足の裏が痛いとか訴えてきた。
今日しか西先生に連れて行く日がないので、
行くかどうするか聞いたら、行かなくていいと言った。
痛いのは治ってきていると言った。
転んでから、私に黙って、
こっそりポリッピーを居間に取りに行くのはやめたらしく、
「豆取って。」と言うようになった。
かーちゃんの食い気を私は止められない。
「よく噛んで食べるんだよ。」
仕方ないので、
ポリッピーを枕元に持っていってあげることにした。
二小松からバスに乗った。
運転手さんが降りて来て、
「このバス、最新型なんですよ。」と言って、車椅子のかーちゃんを乗せてくれた。
すっごいいいの、この都バス。
毎回乗り降りする車椅子を乗せる台が、
今までは運転手さんが、
しまってある箱から板を出してくれてたんだけど、
この最新型は、ワンタッチで台の出し入れができる。
時間がかかってたのに、スルッと乗ることができる。
それと、折りたたんだ椅子のところに降車ボタンがある。
これなら車椅子の人の目の届くところにボタンが見えて、
手が届く。
そして新車の匂い。
バス内の通路も広くなっていた。
良い事三昧。
2020年を見据えて、こんな新車を導入したんだろう。
この形のバスが増えてくれるといい。
二本松眼鏡で眼鏡を受け取って、北口へ。
かーちゃんは平井の北口に行くのはどのくらいぶりだろう。
西友へ寄った。
豆腐の買い足しと納豆牛乳などを購入。
そして豆コーナーへ。
「あんたが用事があるのはここでしょう。」
かーちゃんは思わず笑った。
ポリッピーいくつ買うかと聞いたら、2つでいいと言った。
西友出て八百屋へ。
西友の前の道は一方通行で、車通りがある。
どこに車椅子停めようかか悩んだが、
来る車から見やすいような角に停めた。
いつもの中国人のお姉ちゃんに、
「あれお母さん?」
「うん。介護してる。平井の北口に来るの、1年ちょっとぶり。」
「いい顔してる。明るそうで笑ってる。いくつ?」
「84。」
褒めてもらった。
何だかわからないけど、ちょっと嬉しくなった。
めぼしい野菜を買って、また来るね、と言ってバス停へ。
バスが来た。
んっ、また新車だ。
行きと同じ運転手さんだった。
雨粒が落ちてきてたけど、濡れないでうちまで帰って来れた。

