何だかね、もうね、予約の電話入れるとね、
受付のお姉ちゃんが、
すぐ誰だかわかってくれるようになっちゃってね。
「あんた痛いところ自分で言うんだよ。」
先生が来て、退出しようとしたら呼び止められた。
「一緒にお話ししてください。」
右の奥が痛いとか、
かーちゃんが自発的に言った右の前の方が痛いとか、
そこらへんですのでよろしくお願いします、と話した。
痛がる辺りを削ってくれて本日終了。
「またこれで様子を見てみましょう。」
米屋の弁当屋さんのメニュー看板に、
今日はカキフライ弁当と出ていた。
弁当屋さんは通り越して、今日も中村屋へ寄って、
世俗に触れさせる。
中村屋でカキフライ買って帰る。
看板見て、カキフライ食べたくなっていた。
「かーちゃん、カキフライお昼に食べようか。」
「この間食べたの美味しかった。」
それはまた食べても良い、という返事だ。
入れ歯が当たって痛いせいか、塊は食べられないせいか、
かーちゃんの食事が遅い。
我慢ならないくらい遅い。
今日も1時間以上かかった。
薬飲ませてお茶飲ませて1時間半。
横にしておむつ換えて西友へ。
西友で思ったより買い物しちゃって、レシートを確認する。
買った物間違ってはいない。
あー、2人分の食費になってるからお金かかっているのだな。
かーちゃん退所してきて、
ようやっと2人分の食費になってる事を認識する。
かーちゃんが硬い物が食べられないから、
夜はシューマイはんぺん豆腐生活だ。
だけど今日おでんダネ買った。
昨日からおでんが食べたい。
おでんダネなら1口小さく切れば柔らかい。
かーちゃんでも食べられる。
向かいの八百屋でぎんなんが出ていた。
買いたかったのだが、
かーちゃんが食べられるかどうかわからない。
入れ歯が痛くなければ食べられるだろう。
お父さんと、かーちゃんが入れ歯が痛くて硬い物食べられない、なのでぎんなん買えない、と話す。
「あー、それわかる。入れ歯が口に合うまで大変なんだよね。俺もそうだし。」
「えーお父さん入れ歯なの? まだ若いのにー。」
「若いうちから入れ歯合わせてるの。年取ったら合わせるの大変だよ。」
「あーそれわかる。今正にそうだ。」
さっき帰ってきたら、かーちゃんは入れ歯を外していた。
嫌な予感がする。
矢口五度か?

