2時ころ老健から電話がかかってきて、
かーちゃんの、酸素飽和濃度が70台なので、
「3時の面会とか言ってないで、今すぐ来れますか?」と言われた。
用意して慌てて行ってきた。
かーちゃんはエレベーター側にベッドに寝ていて、
口で息をしていた。
介護士さんが部屋に移動してくれる。
「何かあったらブザーを鳴らしてください。」
寝ているので、様子を見守った。
コロナで面会禁止の老健なのに、毎日面会できる。
そんな特別なことをしてくれるくらい、
かーちゃんは、多分もうそんなに長くないんだな。
老健フロアの担当医が来た。
「今晩危ないこともあり得ます。」と言われた。
ぜーぜー息をしているので、
誤嚥性肺炎ですか? と聞いたら、
「熱が上がってないので肺炎ではないです。気管支炎の方が可能性が高いです。喉に痰が絡んで、粘着質の痰なので、ご自分では出せなくなっています。」と説明を受けた。
「本人は苦しがっていないので、それが救いです。」とお医者さんは言った。
老健では特別な医療行為ができない。
私はわかってて老健に入れた。
病棟に何度も入院や、老健入所、デイケアと、
長年働いているスタッフさんは、
かーちゃんの活きの良い頃から、
かーちゃんのことを知っている。
何年もお付き合いしてきた。
知らない人ばかりの特養にいきなり入れるより、
見知った顔があるところの方が良いだろう。
なによりうちから歩いて6分だ。
だから老健に入れた。
かーちゃんとの今までを振り返る。
かーちゃん、楽しかったよ、面白かったよ。
そうだ、寝ているけど、手ぐらい握ろう。
握ったら、目を開いた。
「かーちゃん、あたしだよ。わかる?」毎日問いかけている言葉をかける。
目が見開いて、私を見た。
多分わかったであろう。
パーキンソンで顔の表情がない。
能面のようになっている。
だけど、ちょっと口元が動いた気がした。
多分わかったであろう。
かーちゃんの酸素飽和濃度が93になっていた。
持ち直した。
介護士さんが面会終了を告げに来て、
「明日も来れますか? I井に言って、明日来れるようにしますか?」と言うので、
「是非お願いします。」
「身内の方にご連絡されましたか?」と聞かれたので、
「連絡はしましたが、親戚は大阪と福岡で、それに皆さんご高齢なんです。」
死んだら遺体を引き取る手順を踏まないといけない。
火葬をしないといけない。
戒名をつけてもらって、位牌を作らないといけない。
四十九日に墓に入れに行かないといけない。
やることがいっぱいあるな。
こんな時に、左ひざが痛くなってきている。
帯状疱疹後神経痛だ。
先月から、
帯状疱疹神経痛用のビタミン剤をやめたところだ。
今度西先生に行って、
ビタミン剤出してもらおうと思ってたところだ。
しかも今日は腰も痛い。
え? 帯状疱疹再び? こんな時に? それはやめてください。
昨日から特にひざが痛い。
今日も低周波治療器で、腰をやる。
老健で、うさぎとうさのすけに、
かーちゃんを迎えに来るのはもうちょっと待って、と、
かーちゃんを見守りながら思った。
さっき、
小さなお葬式のパンフレットがある場所を確認した。
戒名をつけてもらって、
位牌を作れるコースに仮申し込みしてある。
そうなったら、やるだけだ。
2022年04月08日
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