バスの乗り継ぎが悪い。
待ち時間含めて1時間半ほどかかる。
行ったら混んでいた。
かーちゃんより若い、若いと言っても10歳下くらいの、
お爺ちゃんお婆ちゃんが来ている。
まだ自分の足で歩けているが、ちょっとおかしい人もいる。
待ち合いで待ってて、話しているのが聞こえるので、
聞いていたらわかる。
認知の具合でおかしいのだ。
今日はお爺ちゃんだったが、
薬の事で受付のお姉ちゃんに突っかかっていた。
自分が納得いかない突っかかったことを話して、
受付のお姉ちゃんに言葉尻荒く突っかかるので、
全然話しが進まなくて、押し問答を10分くらいしていた。
かーちゃんは待ち合いで流れている滝の映像を見ながら、
口を開けて寝ていた。
順番が来た。
私が余計な口を挟まないように、脇で我慢我慢。
先生はかーちゃんの反応を診ているのだ。
「競馬やってますか? テレビ観てますか?」
今日は自分の口で反応してお話しできた。
「一時期の(老健)退所したばっかりの時より、格段に良いですね。」
「はい。会話ができています。」
これには返事した。
手首や腕、膝の関節の具合を診てくれる。
「ちょっと膝が硬くなってきてますね。」
かーちゃんの膝はもう、真っ直ぐに伸ばすことができない。
曲がったままになっている。
喋りたかったが我慢した。
「ご飯をしっかり食べてね。今度は6月にお会いしましょう。」
「先生、お薬粉砕してください!」
この時ばかりは喋った。
「もちろん粉砕しましょう(笑)!」
笑って診察終了。
先生は明るい。
明るく診察してくれる。
今日亀戸でバスを待ってる間に、今半の話しになった。
「あー今半のコロッケとメンチカツ食べたいなぁ。」
「食べれば良いじゃない。」と言うので反撃した。
「嘘つくんじゃない! あんたあたしが食べてたら、自分も食べたいって言うでしょう。今のあんたには今半のコロッケとメンチカツは食べさせられない!」
かーちゃんはゲラゲラ笑った。
ほれみろ。
その通りじゃないか。
今日は今半のお土産はなしにした。
1階の処方箋へ。
「お薬粉砕してくださいー。」
「お時間かかりますっ!」
「どのくらい?」
「頑張って1時間ちょっとくらい。」
それでしたら、明日取りに来るか、
郵送宅配便で送って欲しいんですが、と言った。
宅配着払いもできるそうだがお金がかかると言われた。
そこで考えた。
今半のお土産は明日にしよう。
着払いのお金で明日コロッケとメンチカツ買おう。
かーちゃんには食べさせられないが、
明日コロッケとメンチカツを絶対買う!
自分だけ食べて、って言われると思うので、
明日は何か別のおかずつけてやろう。
それで家庭の平和が保たれるのであった、多分。

